02 12月 2013

プラクティークが始まって。

研修という名のプラクティークが1週間前から始まりました。

私が今通っているkorta vägen(直訳すると近道)は6ヶ月のプログラムですが、そのうち最後の2ヶ月はこのプラクティークが含まれています。
(といっても、スウェ語も他の能力も何も問題ないクラスメイトの中には、興味のある会社を自分で見つけてきて、korta vägenの担当者に会社へコンタクトをとらせ、プラグラムが始まって2週間後にはプラクティークを始るなんて人もいたので、絶対2ヶ月というわけではありません。最低2ヶ月です。)

このkorta vägen、こちらに来て初めて知ったプログラムなのでまた今後一つの記事にして紹介したいと思います。

今私がプラクティークでいっているのは、教育関連企業です。
ここに決めるまではすごく紆余曲折がありました。

下記、自分への覚書です。

一応それなりの目的や意志を抱いてこちらに移住してきたけれど、ここに住んで1年で見えてきた理想に対する現実と将来性をふまえながら、この4ヶ月間自分が何がしたいのか、出来るのかと考えまくりました。

プラクティーク先は、移民教育の一環であるSFI(公的なスウェーデン語教育)のレベルAとB、そしてmigrationssvenska(移住者に対するスウェーデン語)を市から委託し事業を行っています。それ以外にも、医療分野への就職を目指す人に向けた教育や、企業を目指す人に向けた教育等たくさんの教育を行っている企業です。

 私がプラクティークに行っているのは前者2分野。

SFIのAもBも、ほぼ非識字からスウェーデン語の学習を始めた人=難民がほとんどで、学習者の出身国はソマリア、シリア、イラク、ヨルダン、イエメン...まだあまり覚えていませんが、そういった国々です。

Migrationssvenskaというのも、主に難民対象のクラスです。SFIと何が違うかというと、学習者のステイタスです。スウェーデンへ難民としてやってきた後、難民が特定の市へ集住するのを防ぐため、公的な支援が補償される2年間は公的機関(主に自治体)が定めた土地へ暮らさなければならないのですが、その配置(kommunplacering)が決まるまでの間、彼ら(ほぼ男性)はmigrationssvenskaに通わなければならないそうです。(このへんはまだ情報不足なので、こういった自治体レベルでの難民に対する制度も、このプラクティーク中に知っていきたいと思っています。)
なので、Migrationssvenskaで学習している人は、いつどこへ引っ越すことになるのか分からず、非常に不安定な立場です。そして、自治体への配置が決まった後、基本的にはSFIに通う人が多いです。


この1週間で思ったこと、感じたことを箇条書きで...

最初の2日間、ものすごい衝撃を受ける。

SFI AとBクラスをみて(適切な表現が浮かばないので言葉は悪いかもしれないけれど)教育水準の低い大人と接することがいかに難しいか。彼女たちがスウェーデン社会で自活することはほぼ不可能じゃないかということ。そんな難民が、毎年何千とスウェーデンに流れ着いているという事実。ある程度の年齢になると、2年間学校へ通っても非識字からBクラスをクリアすることは稀だということ。それをふまえるとやっぱりスウェーデンの移民政策は失敗だったんじゃないかということ。このまま移民、難民に関わる仕事を目指していると自分がレイシストになるんじゃないかという不安。日本の閉鎖的な移民政策は実はものすごく正しい方法なんじゃないかということ。

と、なんだか頭の中がぐっちゃぐちゃでした。

でも3日目からは何だかもっと落ち着いて、ここでプラクティークをする意義を考えるようになりました。まだまだ慣れたとはいえないけれど、自分にある程度の順応性が備わっていて良かったと思った。。。じゃなきゃ、心を病んでいたことでしょう。。。いや、マジで。

それでも、私が勝手に彼女達の将来を悲観している間にでも、彼女達は黙々と先生にいわれた課題(アルファベットで自分の名前や住所を書いたり、電話番号を書いたりというレベルですが)をおこない、宿題といわれていなくても、残った課題は自分の子どもに手伝ってもらいながら家でやって来て。。。好きな食べ物は何ですかというトピックを学習した翌日にそのソマリア料理を作ってきてくれたり。。。(決して食べ物につられた訳ではない。)しかも、非識字の学習者を受入れるSFIは近辺の市には無いため、片道1時間以上かけて通ってこなければならない人もいます。
もちろん、彼女達が学校へ通う一つの理由は、学校へ通うことが補助金をもらう条件であることに変わりはないと思いますが。。。

なんというか、同情に意味はないけれど、彼女達の境遇に胸がしめつけられた一週間でした。

だって、こうなったのは彼女達のせいではなく、政府が機能してない国、社会のせいなのではないですかね。そしてそれを放置している世界のせいでもあると思うんですが。

なんだかまとまりのない記事になったけれども、どんな国出身の人でも、日本という小さな島国を知っていて、いまだに高度経済成長期の日本をイメージしているのか、日本を褒めちぎってくれる人たちが多いです。そして改めて、私がこうやって日本語で言いたいことが表現できて(超乱文ですが)、英語や社会的知識も勉強できて、ここスウェーデンで生きているということが、自分の努力だけではなくて、日本のお偉いさんが長い年月をかけて教育制度や社会制度を整えて、経済発展のために先人が一生懸命働いてくれて、そういったことが積み重なった結果なんだろうなと、考えても仕方の無いことを考えちゃっている今日この頃です。

プラクティーク先の先生達はみんな優しくて良い人ばかり。そしてヘタクソなスウェ語に慣れているおかげか、私のスウェ語にもきちんと耳を傾けてくれます。


01 12月 2013

Första advent。

あっというまに師走。2013年もあと1ヶ月となりました。

二十歳の頃に大好きだった人、当時28歳が「二十歳過ぎたら、毎年あっという間に過ぎていくよ」と、ことあるごとに言っていたけれど、その言葉を心の底から実感する今日この頃。はやいよーーーー。

と、センチメンタルな話はこのへんにして、12月最初の日曜日はförsta adventです。
日本語だと待降節第一主日というらしいですが、なんのこっちゃですよね。アドベントが何なのかという説明は、今のところ興味が無いので割愛しますが、クリスマスまでの毎週日曜日にロウソクを灯したり、グロッグ(ホットワイン)を飲んだりして、クリスマスに向けてカウントダウン的なプチ祝いをする習慣です。

今日がそのförsta adventだったので、友人宅でプチフィーカをしてきました。
それに向けて、今年(というか人生)初めてのサフランパンを焼きました。
サフランパンはスウェ語ではLussekatt(ルッセ・カット)といい、ちょうどこの時期からお店で販売されるようになります。何度も食べたことはあったけど、1から焼いたのは今回が初めて。

形がナメ●ジみたいになってしまった。要練習。
写真の奥が、アドベント・キャンドル。
毎週日曜日に一本ずつロウソクを灯していきます。
クリスマスには欠かせないシナモンクッキー。
ブルーチーズと合わせて食べるのが新しい習慣。
ホットワインことグロッグ。右二つはアルコールフリー。
二つともクリスマスマーケットで購入。
今日のヒットはこのグロッグ。おしゃれなボトルに入ったViltglögg。
「自然のグロッグ」という名にふさわしい、ベリーテイストのフルーティなグロッグでした。

毎年限定のグロッグを出しているブロッサ社のグロッグ。

このブロッサ社の去年の味は我が国、日本、しかも高知の柚子という素晴らしいサプライズだったのですが、今年の味はスウェーデンのダーラナ地方の伝統的なものだそうです。

伝統的なグロッグの味って何ぞや、と思ったのですが。
ボトルには伝統的なスパイス!とかしか書いてなくて未だに謎なまま。。。


というわけで、今年もあと1ヶ月。
やり残しがないように、1日1日をしっかり過ごしたいと思います。




12 11月 2013

秋鬱対策。

サマータイムからウィンタータイムになり、日本との時差が1時間長くなり8時間になりました。そのせいもあって、一気に日が短くなったように感じます。
こんな時期によく聞く単語が、Höstdepression。
Höstが秋で、depressionが落ち込み、意気消沈なので、直訳すると、まー秋鬱です。
ここ一週間の自分の不調が、事実そのせいなのか、それともただの怠惰心を秋鬱のせいにしたいのかわからないけれど、何だかやる気が出なかった先週。

ひょんなことから仲良くなった、友だちの彼氏のお父さん(遠w)とスカイプをしていると、とってもよいアドバイスをたくさんもらったので、ここで覚書。

まず最初に、タブロイド紙の記事から。(元記事はこちらから

☆秋に元気でいるために、健康コーチからのアドバイス☆

1、身体を鍛える
バランスのとれた心身が大事。健康な状態の身体は、精神にもプラスに影響する。

2、正しく食べる
ほうれん草や生のキャベツなど、野菜をたくさん摂取するようにする。水もたくさん飲むこと。

3、 出来合いの食品をさける
野菜や果物、ベリーを食べることも大事だけれど、それよりも自炊をし、添加物や砂糖を多く含んだ出来合い食材を避けること。

4、ビタミンDを摂取する
冬の間は、”太陽ビタミン”不足になるので、免疫力が下がる。Fet fisk(脂肪分の多い魚?鮭、サバ、ニシン、イワシ等)によく含まれている。でも食物から十分な量を摂取するのは難しい!

5、よく寝る
秋や冬は疲れやすいので、夏より長く寝よう?!

6、スローダウンする
寝る前の少なくとも1時間前には電化製品から離れて、本を読んだり、暖かいお風呂に入ったりする。

7、良い気分を維持する(Håll humöret uppe)
スウェーデンの秋は暗くて雨ばかりだけど、実はとってもきれいな季節。物事のどこに目を向けるかによって、同じ秋でも見方は変わってくる。

8、日中出来る限り日にあたる。
お昼に15分歩くだけでも、違うらしい。(雨ならどうすればいいのかな?)

9、運動を始める
(ヨガのコースに通い始めました。)

10、正しい呼吸を意識する

と、訳していたらめんどくさくなったので(笑)、このへんで。ようは規則正しい生活をしましょうという内容の記事でした。
でも、いつか書こうと思っていたこの記事も、後回しにしていたら、あっという間に冬になってしまいました。最高気温が5度とかです!寒い!
上に書いた友だちのお父さんは、本当に典型的な(理想的な)スウェーデン人で、人生を楽しむことに長けていて、あんな風に物事を考えることができて、実践できるようになったら、季節や国や年齢など、そういったものなんて関係なく、人生を自分の手で豊かにすることができるだろうなと思います。
自己実現だったり、自分を成長させることが結構重要視されている(ような気がする)スウェーデン。何か新しいことを習ったり、政治に参加したり、ジムにいったり。もちろん全員がそうだと言わないけれど、余暇の時間を有意義に使える人が多いなと感じるし、それに余暇の時間を楽しむ余裕のある社会や職場環境であることは、人間らしく生きるうえで大切なことだとうなと思ったのでした。
ということで、この秋からヨガコースに通っています!
私にとっては、タイトルでつけた”秋撃対策”で一番重要なのは、utåtriktad(アウトゴーイング)になること。そして自分の暮らす地域のアクティビティに可能な限り参加すること!

03 10月 2013

ちょっと立ち止まって振り返ってみる。

スウェーデンで暮らして約1年。

この前、現在通っている職業訓練プログラム(Korta vägen)の中で面接の練習をしました。その際、「スウェーデンに来てから何をしていたの?」という質問への返答にうまく答えられなかったので、ちょっと振り返ってみたいと思います。

8月下旬に渡航。
9月はただただ夏休み休暇。懐かしのヨーテボリに遊びに行ったり、森へ行ったりちょっと遅めだったけどスウェーデンの夏休みを満喫。
10月からengelska6(英語レベル6)を受講。これは1ヶ月のコース。
11月からSFI開始。約3週間、コミューンでイントロダクションのコースを受けたり、インタビューを受ける。
11月下旬、KOMVUX(成人教育機関)が管轄しているSFIのCコースに入る。
12月ぐらいからローカルの赤十字がやってるインテグレーションの活動にちょろっと参加。
1月大学院申請→申請したプログラム(Social work)が希望者不足でまさかのキャンセル。結構途方に暮れる。
3月Cコース終了。
5月SFI終了。
6月から1ヶ月、SAS Grund(中学生レベル)のサマーコースに通う。
7月に学生アパートから脱出。
7月〜8月日本帰省。
8月中旬からKorta vägen開始。

☆今ここ☆

11月からインターン開始。
 2月、korta vägen終了。

・・・・そして来年の2月以降のことについてもそろそろ考えたいな〜というところ。
今、一緒に勉強しているクラスメート達は、母国で長く働いてきた人たちだったり、専門職の人が多いから、インターン後はそのままその会社で雇ってもらうことを希望している人が多いです。
私が行く予定のインターン先は、非識字の難民にスウェーデン語(というかアルファベットから)や生活の知識を教えているところです。聞くところによると、iPadをはじめとする最新機器を駆使した授業が売りだったり…面白そう!
もちろん、そこで勉強している人たちは、母国で非識字でならざるを得なかった状況の人たちなので、「超大変よ!」って担当の方は言っていたけれど。

面白いな〜と思うのは、このインターンの話を聞いた時、昔の私だと絶対「スウェーデン語を教える?私もまだ勉強中なのに?まだうまく喋られないのに?個人で教えた経験もないのに?ってかアラビア語も話せないのに?」と、出来ないことばかりにフォーカスしがち、むしろ出来ない理由ばかりを探していたと思います。

でも今は、自信がありあまっていたり、自己評価が素晴らしく高い人たちが周りに多いせいか、ちょっとずつでも自分の出来ることに目を向けたり、出来ないことがあっても、じゃーそれが出来るためにはどうすればいいのかと、ものすごく前向きに自分自身を捉えることができるようになってきたような気がします。

それも優しいパトや周囲の友人が「アナタなら出来るわよ!」と常に言ってくれるからだよな〜と。今のところアラビア語を勉強しようとは思わないけれど(笑)、せめて担当の先生方や学習者さんたちともちょっとでも会話がスムーズに行くようにしっかりスウェーデン語を勉強しましょう☆

そして私も、周囲を勇気づけてあげられるような人間になりたいですな。






02 10月 2013

食育。

「あッ!」という間に9月が過ぎ去り、
もう一気に寒くなって、今週からダントンのコートを着始めました。

Korta vägenが始まり、はや2ヶ月。
最初の1ヶ月こそアドレナリンが放出するような日々が続いていたけれど、
2ヶ月経ったら今はちょっと、モチベーションもクラスの雰囲気もマンネリ気味です。

今回は、ちょっと気晴らしに見ていたTEDからただの感想です。

(最近この世界的な講演会であるTEDをよく見ます。去年出会った日本人留学生の子から、TEDのことについて教えてもらったけど、それまで知らなかったのがすごく残念…っていうぐらい勉強になります。日本語字幕や英語字幕付きで見れる動画が多いので、英語の勉強にも最適。3分や5分規模の短い講演も多いから、ちょっと気分が上がらない時に軽く見れるのも嬉しい。)

世界的シェフのジェイミー・オリバーの講演。
「子どもたちに食の教育を」
 http://www.ted.com/talks/lang/ja/jamie_oliver.html

私の関心ごとは常に「移民問題」なのですが、最近私が暮らす街の地方ニュースで、移民の不健康について特集していました。おもに肥満といった生活習慣病が主な内容だったような気がするけれど、生活習慣病には食生活も大きく関わっていることは周知の事実です。外国的背景のある人(又はその子ども)に肥満傾向が見られるのも、もちろん食生活が原因で、それにはそもそも健康な食生活を送るための知識が欠如している、と。フライドポテトは野菜ではありません。

知り合いが、一人でやって来た難民の子どもたちの保護施設で働いているけれど、そこでは日本でいう「食育」もやっているだとか。

この講演で衝撃的だったのが、イギリスの学校でトマトを見ながら「ジャガイモ?」と答える小学生達。そこまでひどいのか?と思ってしまったけれど、私ももう少し先をいった野菜だと答えられないかもしれない。祖母や母親世代では常識として知られていた野菜でも、私は知らない野菜っていうのはすごく多いと思うし、実際母親には「そんなことも知らないの?!」とよくあきれ顔をされたこともしばしば。
野菜だけでなく魚の知識なんて皆無とっていいかもしれません。ブリは私の大好きな魚だけど、生きているブリをみて(いや、もしかしたら切り身を見ても…)それがブリだとは答えられないかもしれない。

せっかく(スウェーデンと違って)旬のものが手に入る日本で生まれ育ったのに、こんなことはすごく残念だなと思いながら、彼の話を聞いたのでした…










23 8月 2013

セカンドハンド。

ここに住んで、セカンドハンドの楽しさに目覚めつつあります。
熟練のセカンドハンダーになるには、知識、センス、運が必要なのですが

なによりもセンス!

最近の趣味は、和風モダンやレトロ〜でおしゃれ〜なインテリアブログを読むこと。

さてさて、
私が暮らす街には大きな大学があるのですが(私も夏までそこの大学寮に住んでいました)大学の敷地内に一件のセカンドハンドショップがあります。

すごい素敵なご夫婦が趣味の域でされている感じの小さなお店で、私はそこで鍋や自転車を買ったことがあります。
去年、そのお店で購入した自転車がパンクしたので修理をお願いしに行ったら、たくさんの自転車が売りに出されていました。この時期は大学に新入生や交換留学生がたくさん来るので、多くの自転車を集めて修理して彼らに販売しているようです。

そこで一台の赤い自転車がすごく気に入ったので、思い切って買い替えることに!

去年500kr(7000円ぐらい)で買ったマウンテンバイクを下取りしてもらって、850kr(12000円ぐらい)の自転車を600kr(9000円ぐらい)で購入。

500krを半分の250krで下取りしてくれるなんて(しかもパンク)儲かるのかしらとちょっと心配になったけれども、普通なんでしょうか。

(中古の自転車なのに結構な値段がしてますが、スウェーデンで新車の自転車を買おうと思ったら、軽く7万円ぐらいはすると思います…)

交換留学生が多いこの大学では、セカンドハンドで自転車を安く買って、帰国する頃にはお店に戻しに行けばいいので、お財布にも環境にも優しいこのお店は大人気のようです。


でもここで運命の出会いが!

stringの棚が入っていたので、ずっと本棚が欲しいな〜と思っていた私とパトは即買い。
何気にこのお店で買ったstringの小さな机もあったので、同じくstringの棚を安く買いたいな、と探しておりました。ラッキー☆

いつか、リビングの壁一面をこのstringでデコるのが夢です。

悩んだあげく、結局キッチンに設置。
何を置こうかしら〜




Kräftskiva!

Kräftskiva!(クレフトフィヴァ)はザリガニパーティのこと。

8月から9月の間、ザリガニ漁の解禁にあわせて
開催されるスウェーデンのパーティの一つ。

私は留学時代と去年に加えて、今年で3回目になりました!
蟹やエビなと甲殻類が大好きな私にとって、大好きなパーティの一つです。
今年は友だちたちと合同で。

お部屋もグッズでしっかり飾り付け。スーパーではザリガニ柄の
ナプキンや紙皿やコップ等が売られています。

可愛い☆


ベジタリアンの子用にチーズパイも用意。


とんがり帽子も必須。
欠かせないスナップス。
スナップスを飲む時に合わせて歌も歌います。
彼女が持っている本はその歌詞集。覚えねば。
今回は中国産とスウェーデン産のザリガニ。
違いはよくわからぬ。。。

私は蟹の味噌が大好きなんですが、例に漏れずザリガニの味噌も好きです。
でもスウェーデン人は、少なくとも私の知ってるスウェーデン人は味噌は食べないみたい。もったいない〜〜〜




Mat mat mat!

食べ物のことをスウェーデン語ではmat(マート)。

目指せストックホルムマラソン!ということで、
ジョギングを始めた私は、健康的な食生活にも気をつけたいところ。
なので、帰国後3週間の主な食事を記録に残してみました。

夕:ひじきの炊き込み御飯、いんげんとそぼろあん掛け、
卵焼き、人参のきんぴら
夕:ジェノバで絡めたパスタになすのトマトソース

菓:抹茶クッキーをパーティに持参

夕:カリフラワーのクリームパスタ

夕:タコス+コロナビール(メキシコ料理屋さんにて)

昼:langos(ランゴス)というハンガリーのピザ?

夕:日本食パーティ
(鶏肉のからあげ、ツナの炊き込み御飯、
椎茸入り卵焼き、わかめスープ、月桂冠)

夕:ささみフライwithタルタルソース、肉じゃが
お茶碗を肉じゃがに使っているのはここだけの話。

夕:焼き肉丼(日本食レストランにて)

夕:ハンバーガー(友だち家で)

夕:なすとトマトのクリームパスタ

夕:スウェーデン料理raggmunk(ラグムンク)
スライスしたジャガイモを小麦粉と卵と混ぜてパンケーキ風に焼いたもの

夕:お好み焼き(おたふくソースとキューピーで♡)
粉もお好み焼き専用のものだったのものすごく美味でした!

夕:ケバブピザ
(ケバブの上にフライドポテトが乗っています)

そして旬のザリガニ。
これについては次の記事で。


.....と、手ともにある写真だけみると、なかなか不健康な食生活を送っている
ように見えますが、いや、実際そうかも。笑
朝ご飯はシリアルやミューズリーにヨーグルト、
お昼ごはんは、夕飯の残りか簡単なサンドイッチをお弁当として持参。

これからはなるべく日本食に挑戦したいです。
さしすせその調味料があれば、なんでも日本食っぽくなるというのを最近知りました。
みりんもあれば便利だけど、今のところは割愛。
日本食の材料(日本酒や味噌や食材)をこっちで揃えようと思ったら
どうしても高くなってしまうので、お金と相談しながらちょっとずつレパートリーも増やしたいです。でもキッコーマンが簡単に手に入るだけマシですよね

この3週間は街でイベントがあったり、友だちとお食事会をしたりと
ちょっとジャンキーな食生活になってしまったけど、
これから食欲の秋もやってくることなので、自炊をメインに頑張りたいと思います☆




15 8月 2013

お客さまは神様ですか。

日本で約1ヶ月弱の夏休みから帰国して、12日から新しいコース「Korta Vägen」が始まりました。休み明けだからか、まだまだ頭がうまく働いていないし、だらけきった身体が悲鳴をあげています。

日本では、1年ぶりに家族や多くの友人・知人と再会することができました。今回の帰省はあんまりバタバタせずに、ゆっくり地元で家族サービスをしようと思っていましたが、それも十分に達成。家中を掃除してあげました。笑

懐かしい方々にもたくさん会うことができて、いろんなお話を聞きながら十分な元気をもらいました。

毎度のことながら、

「スウェーデン、どう?」

っていう質問をよく受けるし、なんでスウェーデン?ともよく聞かれるけど、そう聞かれるたびに、自分の考え、とくに「なぜ」に対する答えを整理することができました。
もちろん私には、スウェーデンに住むパートナーがいるし、それが一番大きな理由ではあるかもしれないけれど、それが滞在理由では何だか足りない気がして、去年までは「大学院に行く予定だから」とかなんとか、余計な理由を付け加えて答えていたような気がします。(もちろん、去年時点では院に進むつもりだったけど^^;)

でもこの1年で思ったことは、別に誰もが納得するような、明確でクールな理由がないといけないわけではないと開き直れたし、私はこの今の年齢・タイミングで、日本ではなくスウェーデンでもがいてみた方が、自分自身が成長できるだろうなと素晴らしくモラトリアムちっくに考えられるようになったこと。そして、私はそれが許される環境にいるっていうことに、感謝しなきゃいけないってこと。

 何はともあれ、日本で元気をチャージしてきたので、またもう1年しっかり頑張りたいと思います!目指せ、就職!!!


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ちょっと小話。

スウェーデンへ帰国後、携帯でインターネットが使えなくなってたから、携帯電話会社「3」に持って行ったら、ガムをくちゃくちゃした若いおねーちゃんが対応してくれました。

人を見かけで判断してはいけないけれど、人間観察能力はそれなりにある私が思ったこと。

「うわ、ハズレだ。」

そのオネーチャンは、私が日本で購入した旧ソニーエリクソンのXPERIA-Rayを構いながら、

「何これ?Sony Ericsson?もうこんな会社ないし、型が古いから使えないんじゃない?よくわかんないから、もう少し待ってみて〜」

私「はぃ( ゜Д゜)?!」

いやいや、Sony Ericssonっていう名称は無くなったかもしれないけど、それは関係ないと思うし、それにRayはそこまで古い機種でもないと思うけど…
待って直るならいいけど、その間も私は料金は払い続けなきゃいけないわけで。

いろいろ言ってやりたいことはあったけど、彼女のドデンとした態度と早口なスウェーデン語に圧倒されて、そそくさと帰宅しました。

く・や・し・い!!!!!!!!



結局、家でいろいろ調べたらアクセスポイント名の設定がされていなかったのが原因だったみたいで、何とか使えるようになりました。ここにたどり着くまでに3日かかりました。

地元にいたら、私は間違いなく即docomoショップに駆け込んでいたことでしょう。そしてdocomoスタッフの方が、必ずどうにかしてくれていたことでしょう。





でもここはスウェーデン。何か困ったことがあっても、すぐに周り(組織)に頼るのではなくて、なるべく、いやほぼ自分でやってみなければいけないということを忘れておりました。ここにいたら、生きるために必要な問題解決能力をよりいっそう高められるような気がします。




26 6月 2013

夏至祭。



6月22日は夏至。1年で一番昼の時間が長い日。


この日、私が暮らす街は午前4時6分が日の出、午後9時58分が日の入りだったそうです。夏至の日を境にどんどん日が短くなっていきますが、ついこの間「あー冬至だな、どんどん日が長くなっていくんだな」と思ったような気がしますが…。

早いですね、半年って。

21日の金曜日、近所で夏至祭(Midsommarfirande)を行うと聞いたのでお出かけしてみました。

でもあいにくの雨ー。
民族衣装を着た人がフォークダンスを踊っているところ
midsommarstångと呼ばれるポールの周りを踊っているのは、スウェーデンや(なぜか)ノルウェーの民族衣装を着たご老人方。

民族衣装のよい写真が撮れなかったのですが、こんな感じです。(画像拝借ッ!)
Virtually every part of Sweden has its own folk costume.
by: Po Tidholm(SWEDEN.SE)

このフォークダンスが終わった後に、市議会議員さん(?)の演説、そして手品ショーが催されていました。

雨だし寒いし、途中で帰ろうかと思いましたが、ちょうど手品が終わった頃から晴れてきました。

次は一般が参加できるダンス。


ほぼ家族連れで、小さな女の子がお花の冠をかぶって踊っている姿がすごく可愛かったです。私は羞恥心が邪魔して参加せず。







余談ですが、

IKEAに行ったらちょうど夏至祭のブッフェが期間限定で出ていました。クリスマスシーズンのビュッフェの存在は知っていましたが、夏もするんですね!知らなかったー。

デコレーションが夏っぽくて可愛い。

メニューは、新ジャガやニシン、ヤンソンさんの誘惑、ミートボール、サーモン、ビーストローフ、デザート等、お決まりのメニュー。

クリスマスもイースターもだいたい同じメニューです。

ニシンの酢漬けやサーモン、新ジャガは家でも食べたけど、偶然にもIKEAで夏至祭メニューを食べることができてラッキーでした★




25 6月 2013

花粉症。

最近めっきり喉がイガイガして、くしゃみが連続して出て、鼻水がとまらなかったので、風邪かな〜と思っていたら、どうやら花粉症だった模様。

スウェーデンといったら白樺花粉が(私的に)有名だけど、その花粉シーズンも終わったのに今さらなんだろう、と思ったらどうやらこの季節はイネ科(gräs)の花粉がピークだそうです。そっか、スギ科花粉症はなくてもイネ科はあるのね...

イネ科である芝生がそこら中に整えられていて、どこでもまったりできることは、スウェーデンの好きなところの一つだけど、それが花粉症に繋がるなんて悲しすぎる…

そこまでひどくなく、症状が出るのも結構体調次第なので、まだ薬には頼らずに様子をみてみたいと思います。

と、スウェーデン花粉情報でした。


※gräsがイネ科、björkが白樺。
グラフはストックホルムの情報だけど、今はまさにgräs花粉がピークですね。


20 5月 2013

春から初夏へ。



2012年の11月からSFIでスウェーデン語の勉強をはじめ、3月にDコースに進級。
そして来週に最終試験を受けて、SFI卒業の予定。あくまで予定。

うーん、きっと…大丈夫だと思う。

今年の夏までに終わらすこと

を目標にしていたので、なんとか目標に到達しそうで良かったです。


問題の語学力はといいますと、…どうなんでしょうね。

海外で語学学校に通った経験がないのでよくわかりませんが、
ほとんどゼロから始めたからこそ、
伸びが目立つけど実際はまだまだ赤ちゃんレベルだということ。

コメディーだったり、軽い内容なら
スウェーデン語でテレビが楽しめるけど
字幕があるのと無いのだと大きな違い。

周囲のスウェーデン人は優しい人が多いので、
「まだ数ヶ月しか住んでいないのに
ここまで喋れるなんてすごいよ! 」
と100%褒めちぎってくれるのは嬉しい限りですが、
でも、それはまだ私が新参者だから。

これが1年、2年、3年と長く暮らせば暮らすほど
「そんなに住んでこれだけ?」
という見方に変わってくると聞いたので、
 やっぱり日々精進。

問題は、クラスメートつまりスウェーデン語を学んでいる人と会話をする分には問題ないけど
パトの友だちだったり、家族だったり、スウェーデン人の輪に入ると全く会話についていけないこと。
当たり前だけど、これについていける日が来るのか…と見えない将来に不安になったりするけれど、今出来ることは、希望を持ってとにかくやること!

英語以外の言語を勉強して、(大学で必修で中国語を2年間も履修していたことはここだけの話)
今さらながら言えるのは、SFIレベルのスウェーデン語なら
きっと独学で身に付けることができるな、ということ。笑

多言語勉強してきた人は、新しい言語も勉強しやすいといいますが、
今回で語学勉強のプロセスのコツがちょっと身についたような…

その言語に慣れるまでちょっと大変だけど、そこさえ超えれば
あとはひたすら新しい言語を覚えて使うのみ。

日本語というあまり親戚言語を持たない言語を母語にしている私は
この「違う言語に慣れる」という感覚が一番大切なんだな〜と思いました。

まー今はとにかくやるのみ!

スウェーデン南部も4月終わりまでは、全く緑がなかったのに、
この数週間で一気に植物も芽吹き、すっかり初夏のような風景になりました。

スウェーデンの一番良い時期です。



30 4月 2013

頭の片隅に。

昨日はすごくよい天気だったのに、急に天候が崩れて暴風雨になりました。最近自転車通学をしている私のテンションは急降下。でも、なぜかその時ふっと、何年か前にどっかで見かけたある言葉が頭に浮かびました。確かfecebookの友人の一人がシェアしてた画像にかかれていた言葉。

雨が降ってたら雨宿りをするんじゃなくて、外に出て歌を歌おうよ?だかなんだか。

格言の類いの言葉でしたが、どうしても思い出せない。facebookの友人も誰だったか…でも、なぜかこういうことって一回気になったらハッキリさせないとモヤモヤする損な性分な者で、無い頭をひねりにひねって、検索しまくりました。こんなことに1時間近くも費やした暇人な私…。

でも思い出そうとすればするほど、どんどん記憶がクリアになってくる感覚が面白かったので、blablaとブログに書くことにしました。

で、その言葉+画像がこちら。出元不明です。

Life isn't about waiting for the storm to pass, 
it's about learning to dance in the rain.


はーすっきり!\(* ̄∇ ̄*)/笑


話は飛んで、
自分は物事のポジティブな面にフォーカスをあてて考えていたいと常に心がけています。それでもどうしようもないことで悩んでしまうクセはまだ健在で。

今までの人生で出会った人の中でもおもっしろッ!って思う人たちから学んだことは、
「自分でどうにかできることなら悩んでも意味はあるけど、自分じゃどうしようもないことについて悩むのは時間と労力の無駄」ということ。

最近いろいろと悩んでいることを、久々に連絡をとったスーパーポジティブな友人に相談したら、上記と同じことを言われました。彼はハンガリー人の両親を持つ移民第2世代のスウェーデン人で、「そんなに愛してくれてありがとう」とこちらが感謝したくなるぐらいに日本や日本語に対する思いが溢れていて、日本語力もぴか一です。
両親は離婚されてて、一緒に暮らすお母さんは長い間体調が優れず失業手当で生活されているようですが、そんな金銭的に苦しい環境でも、大学へ進み奨学金を受けながら2回も日本へ留学し、今度は文科省が募集する招致研究生に応募するそうです。金銭的な家庭環境が子どもの教育の機会に影響しないという、スウェーデンが誇る福祉社会の功績の象徴のような彼ですが、それ以前にこの
「自分じゃどうしようもないことについて悩まない」というスタンスが彼を前に突き進ませたんだろうなと勝手に解釈しています。本当勝手に…

昔、父親に言われたことがあるな〜「悩まない人が結局は勝つ」と。

valborgsmässoafton。

つい最近、Påsk(イースター)を祝ったような気がするけれど、それからあっという間に1ヶ月が過ぎて今日4月30日はValborgsmässoafton(長い…)。Wikiによりますと、日本語ではヴァルプルギスの夜というそうですが、簡単にいうと、長かった冬の終わりと春の訪れをお祝いする日だそうです。

私 が暮らす街では、夜8時半から市内の広場で著名人の講話があったり、聖歌隊が合唱したり。そしてスカウトの子どもたちがトーチを持ち運びながら、この Valborgのメインでもあるたき火に、火を灯します。たき火がどのくらいの規模なのかわからないけれど、ちょっと大規模なとんどさんのイメージでしょう か。
そして9時40分から市内の湖で花火があげられます。9時40分て…それだけ日が長くなっているスウェーデンです。 もちろん私も友人知人と参戦予定。長い長い夜になりそうです。楽しみ〜

このValborg(ヴァルボリー)という名前は、1700年代に存在していたドイツの聖Walburgさん由来だそうです。かつては、暖かくなってくるこの時期に家畜の放牧が開始され、畜産業家はたき火をすることによって、家畜を狙う害獣対策を行っていたことがこのたき火の始まりだそうです。

 ちなみに今日は、スウェーデンの王様・カール16世グスタフの66歳のお誕生日でもあるので、街中に国旗が掲揚されていることでしょう。

PHOTO:王室公式HPより。
スウェーデンでは王様の誕生日は祝日ではないんですね。今日はSFIは自宅学習という名のお休みですが、パトは普通にお仕事です。明日5月1日は国民の祝日です!

ただ、ちょっとお天気が…怪しい。

視点。

ちょっと抽象的なことについて。

自身が見ている側面以外の観点から、物事を見たり考えたり、いわゆる「視点を変えて物事を捉える」ことは、少なくとも大学教育を受けてきた自分には備わっていなければならない最低限の事柄だと思うけど、これがなかなか難しい。この世に存在する物事で100%正しいものなんて何もない、すべての物事は善し悪しが表裏一体。

論理的で客観的な意見を述べること、いくら学校で勉強しても、いつ身に付くのか、そもそもそれが身に付いているのかも自分ではよくわからない。というか、わからない時点で客観視できていないじゃないですか。

客観的に物事を見ようと思って、いろんな人(方面)の意見を聞く。あーそういう見方もあるな、そう言われてみればそうだな、と自分の意見がころころ変わってしまう。この弱さ。

何十カ国出身の人たちと一緒にスウェーデン語を勉強している中で、この「視点を変えた見方」についてよく考えさせられる機会がある。それなりにいろんな視点から物事を見ようと思っている自分であっても、予想以上の角度の変化球でこられると、もう何が常識で何が普通で何がノームで、何が正しいのかわからなくなる。


と、こういった抽象的なことを言葉で表すのが苦手な私。(だから外国語も伸びないのよね^^;)

こんな話を知人にしたら、日本では若者の言語力の低下が問題になっているとかいないとか。ちょっと前に、現役小学校教諭の方が書かかれた小学生の日本語力に対する危機的状況…のような本を読んだけど、そこでは小学生の説明能力の無さだったり、表現力の低下、それに伴う「考える力」の低下など、散々な状況が書かれていたような気がします。

たった半年だけですが、小学校で小学生たちと過ごしてみて思ったのは、そりゃーおしゃべりな子もいれば無口な子もいるし、人前で話すことが得意な子もいれば、苦手な子もいる。それを個性といってしまえば簡単だけど、いくら無口な子でも、聞く側が質問でもすればしっかりと自分の話ができるのなら問題はない。
ただ、少なくとも周囲の友人たちを見てみるとやっぱり小さいときから家庭で会話があった人たちは、物事を話すのが上手だな〜と思う。難しい話だけではなくて、例えば昨日あった出来事なんかを、順序立てて(面白おかしく)話す友人と、私のように良く言ったら自然にのびのびと、悪く言ったらしっちゃかめっちゃかに話す友人と…

人様のことはおいといて、私自身この言語力の無さを、家庭での会話の少なさだったり、日本での教育のせいにするのは簡単だけど、もう自覚している分自分の努力で何とかしないとね^^;
まー自分が子どもを持ったときは、いろんな話ができる関係を築きたいと思います。

この問題に絡んで、移民の子ども達の話を少し。
大学時代に「母語を持たない子どもたち」という表現を聞いたことがあります。

多くの日系ブラジル人がDEKASEGIとして日本へやって来たのが90年代。自動車産業や電子機器産業が盛んな一定地域に集住する形になったのは周知の通り。私の大学時代のゼミの先生の言葉を借りると、「ドイツで深刻化するゲストアルバイターのような移民労働者は受入れたくない。でも安い労働力は必要…という見解のもと、政府の打ち出したウルトラCが、日系人へのビザ優遇措置。そしてそれが今は外国人”研修生”になった」と。はい、超左寄りな先生でした。

この日系人にまつわる問題は多々あるけれど、やっぱり被害者はいつも子ども。親は昼夜働き詰めで、なかなか家ではポルトガル語で深い会話をする機会がない子どもたち、また一方で日本社会との繋がりが希薄なため日本語も年相応に発達しない。そういった子が非行に走りやすいのは、まー想像に難くなく。これもうろ覚えですが、集住地域の少年院の半数は上記のバックグラウンドを有しているとかいないとか。
「母語をもたない子ども」がいかに深刻な問題なのか日に日に実感するようになりました。日常会話に問題が無くても、心の中にある感情だったり、自分の考えを的確に表現する形容詞等を知っているか知っていないかで、抽象的な固まりを頭の中で整理整頓できるかが決まってくるような気がします。義務教育時代に散々聞かされてきた「考える力」だって、考えることを表現する言語力が無ければ糠に釘。

ちなみにご多分に漏れずスウェーデンも超移民受入国ですが、三度の飯より子どもの権利を大事にするお国柄、移民の子どもが母語教育を受ける権利というものがあります。ただ、それを教える先生の数が足りないのが現実だとSFIの先生が言っていました。それに母語教育をする側にも正式な教職課程の履修を求めるなど、何だかかんだか制度が変わった?変わる?ようで、現在日本語母語教育に携わっている方の間でホットなトピックだそうです。
またこれも又聞きですが、この母語教育の成果が出たのが近年の中東での混乱が起きた時。スウェーデン語に加え、アラビア語やペルシャ語などの知識を持った移民第2世代のジャーナリストが大活躍だったそうです。

とりとめもない無いようだけど、最近の私の頭の中のblablaをこんなところで吐き出してみました。




06 4月 2013

påsk。

ついこの間、クリスマスの記事を書いたと思ったら、もうイースターの時期。スウェーデンでイースターはpåsk(ポスク)。クリスマスに次ぐ重要なお祭りです。
けど、いまいちその重要性がよくわからないことはここだけの話。

春分の日後の最初の満月の後の最初の日曜日がpåskの日。キリストが復活した日。
påskの日の前日、土曜日はたらふくご馳走(påskmat)を食べる。
その前日の金曜日は、キリストが十字架にかけられた日。長い金曜日(långfredagen)といわれ、家で大人しくする。大抵のお店は閉まっている。
その前日の木曜日は、skärtorsdag。子どもが魔女のような格好をして、お菓子をもらいに練り歩く。

通りに飾られたpåskris。

påskmat。真ん中の水仙はpåskのシンボル。
påsklilja。



卵、定番のニシン・サーモン、シーフードケーキ等。


また、påskにはラムも食べるということで、日曜日にはラム肉もいただきました。あー幸せでした。最近はどのお肉よりもラム肉がお気に入りです。なかなかお店では見かけませんが、ラムよりちょっとクセのあるマトンの方が好みかも。

と、イースター休暇の期間もパトの実家にお邪魔していたのですが、この休暇に併せて彼のお兄さん家族が引っ越しをするということで荷物運びのお手伝い。
お兄さん一家は、実家から「みそ汁が冷めない距離」に一軒家を購入。とりわけお兄さんの奥さんがものすごい地元ラブで、ずーっと地元暮らしで、幼なじみ達もご近所に滞在。幼なじみ達の子ども同士も同級生という、引いちゃうぐらいの地元志向で、スウェーデンと日本で、こういった似たような価値観って存在するんだな〜と改めて思いました。

一軒家を持つことがずっと夢だった彼女さん。すっごく幸せそうな彼女さんを見ると、私までホロリとしていました。どんなお家にコーディネートされるのか楽しみです。




05 4月 2013

言語を勉強するということ。

とか、大それたタイトルをつけてみましたが、約1ヶ月ぶりの更新になりました。
いろんなことがあったな〜っと。

その中でも一番の出来ことが、3月11日、奇しくも(?)東日本大震災の日に、私はSFI(移民のためのスウェーデン語学校)の、Cレベルのテストを受けたことです。

テストの内容は、リスニング、リーディング、ライティングの3部門。
普通はスピーキングも含まれますが、学校中がテスト週間だったこの週は、先生が手薄のためスピーキングのテストは無しに。その代わりに、各生徒の授業中の発言をもとに先生方が判断したそうです。なんて適当な…まー、CからDにクラスが代わるのは、SFIを卒業するためにテストを受けている人たちに比べたら、そこまで大きなこと&重要なことではないので仕方ないです。

緊張したわりに、内容は思ってたより簡単でした。この調子で、ちゃっちゃとDコースも終わらせたいです。

さてさて、現在のクラスは非常にこじんまりとしており、人数も8人ほど。インドネシア、中国、タイ、ウクライナ、ルーマニア、ドイツ、ロシアと出身国もばらばら。私が通うSFIのクラスは、自国で大学レベルの教育を受けた人&ある程度英語が理解できる人を対象にしているので、いくら国が違うとはいえ、何ていうか…度肝を抜かれるようなカルチャーショックなどはありません。


先週から放送された、「Svenska till varje pris (英:Swedish at any cost)」という番組。
スウェーデンにやってきた8人の移民が、共同生活を送りながら、8週間でSFI卒業を目指すというチャレンジ番組。参加者の一人の女の子、自国では教育を受けたことがないどころか、ペンの持ち方さえスウェーデンに来るまで知らなかった人が、ここスウェーデンで1から語学を学ぶことの大変さだったり、それ以上に、そういった人たちを、(意図的ではなくとも)毎年何万人も受入れて、ペンの持ち方や字の書き方から教える、スウェーデン語教育のストラテジーってどうなっているのでしょうか…本当尊敬。
そういった人たちに、所有各とか従属節とかを根気よく教えていく先生もすごい。いつか見学してみたいな、そういったクラス。

私もしっかり勉強しなければ!


2/14のバレンタインデーに、母国語で書いた「I love you」



25 2月 2013

Melodifestivalen。

2009年の3月、交換留学生として生まれて初めてヨーロッパに来た私。

初めての留学。ちょうど怖いもの知らずの時期で、大した語学力も無いのに一人でガンガンと突っ走っていた、一番社交力が高く一番痛かった頃でしょうか。確か到着してからちょうど2週間経った頃だったと思います。ちょうど友だちがストックホルムに遊びに来るということ。この機会に私も観光しようと思い立ち、片道3時間弱かけてストックホルムへ遊びに行きました。ここでは、日本で知り合ったストックホルム在住の友人がいろいろと案内してくれたお陰で、暦の上では春ですよね?と疑いたくなるような天気の中で、十分楽しむ事ができました。

滞在中、友人たちはホステルに泊まり、私はその友人宅に泊まらせてもらいました。
ちょうどストックホルムに着いたその日、感動の再会を果たすやいなや「今日は早く家に帰らなきゃ☆」と早々に家路に着く友人。「え?もう?まだこんな時間ですけど。ストックホルムだよね?飲みに行ったりとか夜景見たりとか無し?」(※外食費がものすごく高い等、基本的観光知識は皆無の状態です)と、愛想笑いの裏で心から落胆したのを覚えています。

それも理由が「今日は音楽の祭典のファイナルだから!」とのこと。「はい? 」とリアルに顔は (゚△゚;)な感じだったでしょう。たかがテレビ番組のために???と頭の中にはたくさんの???ばかりでした。


………
私は知らなかったのです。その音楽の祭典が「Melodifesitivalen」であることを。そもそも音楽関係に疎い私は、「Melodifesitivalen」が何かも当時は知りませんでした。

Melodofestivalenとは、毎年開催される「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」と欧州で最大の音楽コンテストに向けた、スウェーデンでの予選コンテストのこと。2月から3月にかけて、毎週土曜日にスウェーデンの様々な都市で予選が行われ、その各予選から勝ち進んだ歌手(各予選2組)がストックホルムでファイナルを行い、そこで優勝した人がユーロビジョンにスウェーデン代表として参加します。(私が思うに、非常に平等に審査されていてここでもスウェーデンの高い民主主義を感じました…)

そもそもユーロビジョンなんてのも知らなかった私は、友人が足早に帰宅し、テレビの前でスタンバイする気持ちが全くわかなかったんですが、今ならよーく理解できます。スウェーデンのみならず、欧州中でこのイベントってすごく盛り上がるんですね。
ひたすら暗くて長い冬のスウェーデンで、2月から3月にかけて開催されるこのイベントは一つの大きなイベントになってるようです。

melodifestivalenは今週末のセカンドチャンス(各予選会で3番手・4番手だった歌手)と来週のファイナルを残すのみ。

日本で人気絶賛中!だというYOHIOが無事通過。最初は彼のスタイルにびっくりしてしまいましたが、格好とは裏腹に(?)インタビュー等に答える彼の姿が非常に落ち着いていて、声も大人っぽくてそのギャップにドキドキしました。笑

私の一番のお気に入りは、恰幅のよいおじさん4人組のRavaillacz(ラバヤックス)。

Ravaillacz – En riktig jävla schlager
PHOTO*SVTHPより。
スペル難しすぎるでしょというこのグループが歌う、En rikrig jävla schlager (訳:本当に本気の流行歌。笑)が個人的に大好きです。なんででしょうね。おじさんたちが中腰で歌う姿がなんともスウェーデンらしいと感じたのは私だけでしょうか。なんだかこのメロディーや雰囲気から父親を思い出して、懐かしい気持ちになります。笑

ここから聞けます★

http://www.svtplay.se/klipp/1052742/ravaillacz-en-riktig-javla-schlager

17 2月 2013

Samernas nationaldag。

書き留めたい事がたくさんあるのに、なかなか時間のコントロールができない私。

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2月11日は我が愛する日本の建国記念日でしたがすっかり忘れておりました。

ちなみに…

日本の建国記念日は、初代天皇である神武天皇が即位したとされる日、つまり神話をもとに設定されているんですね。日本は建国記念日、スウェーデンも建国記念日(6月6日。カルマル同盟から離脱した日)。しかし、世界の多数の国では「national day」は独立記念日である場合が多いようです。(wiki)


さて、この建国記念日に便乗して小ネタを一つ。

2月6日はサーメ人のnationaldag(ENG:national day)でした。サーメ人とは、スカンジナビア半島からロシア北部に居住する少数民族の総称で、非常にユニークな文化や言語を持っています。サーメ人は独自の国はもちろん持たないので、nationalと表記するのもなんだかおかしな感じですが、学校の授業でnationaldagと書かれた記事を読んだので、ここでもそう言われているのかな?

私はサーメの方たちの存在は知っていましたが、さほど興味もあまりなく、そこまで深くは知りませんでした。しかし、今回nationaldagをきっかけに、サーメの暮らしや歴史、文化等について読んだり、ヨイクと言われる独自の音楽を聴いているうちに、すっかりハマってしまいました。素敵すぎる。

特にこの民族衣装。真っ白い雪景色に鮮やかな衣装がものすごい映えていて素敵。


PHOTO*Lola Akinmade Åkerström/imagebank.sweden.se

PHOTO*Lola Akinmade Åkerström/imagebank.sweden.se




また、スウェーデン北部のヨックモック(Jokkmokk)では、サーメ人のマーケットが2月初めに催されています。なんとこのマーケットは400年も続いているとか。ここでは、サーミの工芸品等が購入できるようなので、いつか機会があればぜひとも訪れてみたいです。

このマーケットについて書かれているレポートを見つけたので、こっそりとリンクを貼っておきます。写真がとっても素敵です。http://www.kokemomosweden.com/special/same1.html



あと、何と言ってもヨイクと言われる音楽がサーメ独特の文化を特徴づけていると思います。


最近では、ヨイクをロックやポップミュージックと組み合わせて歌うサーメ出身のSofia Jannokのような歌手も出てきているようです。


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サーミ人繋がりで、自国の先住民族やマイノリティについてプレゼンテーションするという宿題がありました。そこで私はアイヌの事について話したんですが、いろいろ調べるうちに思い出したのが大学時代に履修していた同和教育論。この担当教授が断固「寝た子は起こすな論」反対論者で、最終レポートで少しでも「寝た子は起こすな」論容認のような内容を書いた学生は、バシバシと不可にされていたのを思い出しました…あと、やたら覚えている言葉は、「小泉元首相による唯一の善行は、アイヌを日本の先住民族と認めたことです!」とかなんとか。うろ覚えなので確かではないですが。

また、文字を持たなかったアイヌ語はもはや絶滅の危機らしく、母語として話す事ができる日本人は今15人ほどしかいないそうです。このように絶滅の危機に面している民族だったり、文化だったり、言語だったりするものは世界中にたくさんあるんだろうし、それは仕方のない事なのかもしれないような気がします。

05 2月 2013

クリスマス料理。

12月24日のランチからクリスマスパーティがスタート。

パーティといっても、

ランチ

おやつ

恒例のドラルドダックやディズニー番組をテレビで鑑賞

夕ご飯

プレゼント交換

デザート

飲みながら、そしていろいろつまみながらのボードゲーム大会。

・・・と、とことん食べ続けて1日が終わったような気がします。

メインは夕食のjulbordと呼ばれるクリスマス料理。バイキング形式で、温冷の魚料理・肉料理、じゃがいも、ヤンソンさんの誘惑、ニシンの酢漬け、チーズ多種類等等。
ちょっと乱暴ですが、写真を乱用します。 


冷たい肉料理代表・ハム。

冷たい魚料理代表・サーモン。マスタードソースと一緒に。

温かい肉料理・ショットブラ(肉団子)をはじめ、ターキー等。
左奥がポテトとアンチョビのグラタン・ヤンソンさんの誘惑。



パテも数種類。でも私は苦手〜





もちろんお酒もたくさん。

テーブルをセッティング。

お皿に一人一人取り分けます。基本は冷たい料理から…
ということですが、家庭でのパーティなのであまり気にせず。

振り返れば美味しかったな〜と思いますが、まー全部が特別な料理というわけではなく、サーモンもハムもニシンの酢漬けもその他料理も、普段やその他の祝日(ミッドサマー等)にも食べられるものなので、あまり特別観はありません。それでも、写真がなくて残念ですが台所に所狭しと並べられた料理の数々をみたら、こう…ワクワクしてきますね。子ども心がくすぐられると言いますか…
私も来年はいろいろと作れるようになりたいです。

ボードゲーム。最近ハマりにハマっています。



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24日のランチに食べられる、このRisgrynsgröt。ミルク粥と訳されるみたいですが、文字通りお米を牛乳で炊いたもの。それにシナモンやジャム、ベリー系のソースをかけていただきます。

小学校時代、給食が牛乳と白米の組み合わせになる月水金が嫌いだった私なので、この組み合わせは想像しただけで悪寒がしますが、それでも物は試しと食べてみました。




味の方はというと、お米の主張の無さのお陰か、ほんのり甘くてとっても美味しい!とまではいかなくても、食べれなくはありません。それでもちょっとでも気を許すと「お米+牛乳」という組み合わせを思い出してしまい、箸もといスプーンが進みませんでした〜…

また、この残りを使ったRis ala maltaというデザートも存在します。このミルクで炊いた米にさらに生クリームを加え、オレンジと一緒に食べます。こちらはなぜがもぐもぐといけましたが、どちらにせよ美味しく食べるコツは、お米であることを考えないことだと思います。


なんだか投げやりのように書きなぐったクリスマス記事ですが、こう思い返してみると楽しかったな〜。日本のキラキラしたクリスマスも好きですが、北欧のほっこりとした質素なクリスマスの方が私は好きかな。でも、その次にやってくる年越しは断然日本!しめ縄やお花を飾り、お正月料理の準備が進む台所を尻目に家中を忙しく掃除して、31日の夜は紅白を見ながら年越し蕎麦に刺身等。元旦は、お餅やお節をつまみながら年賀状を見て、頃合いを見ながら初詣。そして親戚で集まり(かつては)お年玉をいただく。そして箱根駅伝を応援!と、超王道な年越しを過ごしていた私は、やっぱり日本のお正月が恋しかったです。

まー仕方ない。

ちなみに今週は中国の春節なので、中国にゆかりのある人たち+アルファで春節パーティです。なんだかとっても楽しいパーティになりそうなので、今からとっても楽しみです。